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『ほんとうの環境問題』

2008年12月31日 18:15

ほんとうの環境問題ほんとうの環境問題
(2008/03)
池田 清彦養老 孟司

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高校時代によく読んだ養老さんの本たちであるが、久々に著作を読んでみた。池田さんとの共著ではあるけれど、養老節健在である。

現代の世界のテーマはいろいろあると思うが、その一つに間違いなく「環境」がある。地球温暖化、CO2削減、CDM、排出権取引など多くの環境に関連する言葉が氾濫している。

その一方で、環境問題に関して様々な疑問を呈する意見があるのも事実。そもそも、CO2が地位急温暖化の主な原因なのか。そもそも、地球は本当に温暖化しているのか。そもそも、地球温暖化は私たちにとって招かれざる現象なのか。

環境問題がまだまだ見えきっていない、この点は何をするにおいても、今後の課題となってくる前提だと思う。30年前には「寒冷化」する論調が優勢だったというし、今こうしてCO2が話題になっているだけど、自然保護→ゴミの処分→地球温暖化と、その形を変える、「環境問題」自体の定義がありまいな中で歩調を合わせて世界で取り組むことは不可能なのではないか。

そのような中でも、論調を強めるのは、経済視点からの見方。排出権取引市場ができれば、EU諸国が儲かる、石油が少ないと言えば、価格が上がってアメリカが得をする。結局、本当の目的はどこへやら、法律や排出権取引市場というマーケットなど、システムを作り、その維持が目的化してしまっているのでは。

私たちの暮らしの前提となっている石油エネルギー。その前提を基に20世紀の中で、ここまで膨張してきた地球社会。そのシステムを見直して、立て直すのにも、莫大なコストがかかる。こんがらがった糸のように、解くのは難しい問題である。
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