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『砂漠』

2009年01月29日 08:45

砂漠(Jノベル・コレクション) (Jノベル・コレクション)砂漠(Jノベル・コレクション) (Jノベル・コレクション)
(2008/08/01)
伊坂 幸太郎

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「おまえたち、しらっとしてますけどね」と西嶋はまだ演説をぶっている。言えば言うほど、周囲が白けていく。「そうやって距離を空けて、自分たちさえ良ければいいや、そこそこ普通の人生を、なんてね、そんな生き方が良いわけないでしょうに。ニーチェも言ってたじゃないですか。『死にもの狂いの剣士と、満足した豚からも等距離に離れていたところで、そんなのはただの凡庸じゃねえか』ってね。本文中より。



仙台のある大学の、「僕」を中心としたあるグループが駆け抜ける大学生活。春・夏・秋・冬とあっという間の大学生活が駆け抜けていく。
伊坂さんお馴染みの、人間を超越したようなキャラクターが出てくるわけではなく、普通の大学生が街の事件に巻き込まれながらも、一人暮らしのことや、恋愛のこと、合コンのこと、そして麻雀など、普通の大学生のように、モラトリアムの期間を生き抜いていく。

山田詠美の『僕は勉強ができない』や石田依良の『4TEEN』など、中学生の青春小説は今まで読んだことあったし、大好きなのだけど、こういった大学生を対象としたものは初めてだった。

社会という砂漠に出る前の前段階である大学生活。小さな町の中に暮らしていて、町の外はこんな感じだとか、しょせん砂漠なんて、と考えているけれど、実際には町に守られて暮らしている。実際には出なければ分からないかもしれないけれど、その「砂漠」を一生懸命考えることが、大学生の仕事かも、とフリーターの鳩麦さんは言う。僕もそう思った。
社会に大きな希望を抱いたり、また近づいていく現実との差に気付いたり、そして、両者のすり合わせを行ったり。
非常に何か、現実感を持って読めた。

本当は、西嶋みたいな格好悪いけど格好良い芯の通った男に憧れるかな。
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コメント

  1. 一ファン | URL | -

    早速読んでくださってありがとうございます。

    ちょっと、そのとき感じたことを思い出しました。

  2. やまぐち いずみ | URL | -

    コメントありがとうございます

    僕が感動したり、激しく同意できたりする青春小説も
    、僕自身が成長するにつれて変わってきたのかもしれません。
    ああいう小説って、その時のその年代の時に出会うのが一番幸せですもんね。

    この本にも今出会えて、良かったです。
    おススメ、ありがとうございました。

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