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東京タワー

2010年04月04日 19:33

東京タワー

23歳の誕生日を迎えた。一人寂しい東京での誕生日である。
久しぶりにリリー・フランキーの「東京タワー」を開いた。
そして気付けばいつの間にか一冊読み終わっていた。

ボクの本棚にある「東京タワー」は2006年3月20日刷の第23刷。
思えば、4年前の大学入学時、4月初めにあった入学式の次の日にこの本を買い、上京したての自分の境遇とどこか重ね、読んで一人で涙を流していたっけな。
そして、4年後の今日もまた読んで泣いてしまった。
4年前とはまた違った環境で。でも、読んだ後は4年前と同じあったかい気持ちになった。

いつの間にか、東京で迎える誕生日も5回目を迎えた。
故郷の三重県で迎えた誕生日は18回で、まだまだ遠く及ばない。
だけど、東京で大学を出て故郷に帰らず東京で働く事を決めたボクは、いつかこの地が一番長く暮らした地になるのかもしれない。

例え時間が取れなくても、どこかにいてくれているという事実がボクたちを安心させる。例え遠く離れていても、そこにいることが分かっていれば寂しくないし、例え連絡を取らなくても電話すればどうせすぐ電話に出てくれるんだろうということがボクたちを安心させる。
いつも照れくさかったりすることが多いが、リリーさんが感じた不甲斐なさや後悔が妙にリアルに感じられてしまった。

東京に出て来て4年間が過ぎた。
両親は今のボクのことをどれぐらい知っているのだろう。
どれだけ、ボクは自分のことを話してきただろう。
いつも心配してくれる両親。ボクもしっかり応えないとな。

 「孤独は、その人の感傷を気持ち良く酔わせ、漠然とした不安は、夢を語るにおいて一番必要な肴になる。
 ひとりで孤独に苛まれながら、不安を携え生きている時。実は何も恐れてはいない時なのであり、心、強く生きている時なのである。
 句読点もなくめくれてゆく日々。見飽きてしまった四季の訪れ。それは止めどなく繰り返されてくれるのだろうと、うんざりした目で眺めている。毎日は、ただ穏やかに、永遠にループしてゆくのだと考えている。
 まだ、なにも始まってはいない。自分の人生の始まるべきなにか。そのなにかが始まらない苛立ち。動き出さない焦り。
 しかし、その苦しみも、なにかが始まってしまった後で振り返ってみれば、それほどロマンチックなこともない。
本当の孤独はありきたりな社会の中にある。本当の不安は平凡な日常の片隅にある。酒場で口にしても愚痴にしかならない重苦しくて特徴のないもの。
 どこに向かって飛び立とうとか、滑走路をぐるぐるぐるぐる回り続けている飛行機よりも、着陸する場所がわからずに空中を彷徨う飛行機の方が数段心許ない。
 この世界と自分。その曖昧な間柄に流れる時間は果てしなくなだらかに続くが、誰にでもある瞬間から、時の使者の訪問をうける。
 道化師の化粧をした黒装束の男が無表情に現れて、どこかにあるスイッチを押す。その瞬間から、時間は足音を立てながらマラソンランナーのように駆けてゆく。
 それまで、未だ見ぬ未来に思いを傾けて緩やかに過ぎていった時間は、逆回転を始める。今から、どこかにではなく。終わりから今に向かって時を刻み、迫り来る。
 自分の死、誰かの死。そこから逆算する人生のカウントダウンになる。今までのように現実を回避する事も逃避することもできない。その時は、必ず誰にでも訪れる。誰かから生まれ、誰かしらと関わってゆく以上。自分の腕時計だけでは運命が許してはくれない時が。
 五月にある人は言った。
 東京でも田舎町でも、どこでも一緒よ。結局は、誰と一緒におるのか、それが大切なことやけん。」

                       リリー・フランキー『東京タワー』 pp.252~253




誕生日はメールやtwitterでたくさんの人からおめでとうとお祝いしてもらった。
本当に幸せな事だ。

去年の誕生日のエントリー
にも書いているけど、自分にとっての記念日は、周りのみんなに感謝する日。
ありきたりな言葉になっちゃうけれど、みんなのおかげでココにボクがいます。
本当に、ありがとう。

東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~
(2005/06/28)
リリー・フランキー

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コメント

  1. 一ファン | URL | -

    誕生日おめでとうございます♪

    私も本日4月8日をもって23歳になりました(汗)

    同級生では一番お年寄りになっちゃいがちなので
    自分より誕生日が早い人がいると嬉しいです(笑)

    入社式はまだですか?

    慣れない生活で最初は大変だと思いますが、
    また余裕ができたらお話聞かせて下さいね。

    東京タワー、気になりつつも読んだことないです。
    読んでみたいですね。

  2. いずみ | URL | -

    コメントありがとうございます

    ありがとうございます。
    そして、誕生日おめでとうございます!!

    ボクは、いつも学年で一早い誕生日でした。
    いつも春休み中だったので、みんなにお祝いしてもらえず小学校の時とかは誕生日が早い事がちょっと嫌でした。

    入社式、4月1日だったので、もう働き始めています。
    今はまだ研修なので仕事と言ったモノでもないですけど。

    「東京タワー」、ぜひ読んでみて下さい。
    リリー・フランキーという人のファンになってしまうと思います。
    それぐらい、良い本です。
    特に、故郷は別にあって東京に出て来ている人には響く内容です。

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